※21日公開予定。ドラマ作品。姉ライラー(サシトーン・パーニッチャノック)と弟、そしてその友人は、タイ深南部のバッタニー県まで叔母に会いに車で行くことになった。ライラーがハンドルを握ったのだが、方向音痴で道をたびたび間違えなかなか目的地に着くことができなかった。現地の人を道案内に雇い、やっと叔母の住む村の入り口までたどり着くが、彼女たちの目の前には海と島が現れ…というストーリー。 Extra Virgin Co, Ltd製作。日本では第28回東京国際映画祭で上映され、「アジアの未来」部門で作品賞を受賞した。 ロード・ムービーの形式をとった作品で、あまり大きなエピソードはなく物語は淡々と進んでいく。作品のバックには、異教徒?であるイスラム教やタイ深南部でのイスラム教徒との対立が描かれている。また、バンコクでの政治対立の姿も込められている。 映像にはトーウィラ監督らしさが出ており、全編神秘的なムードが漂いとても魅力的だ。しかも、へたなタイ・ホラーよりも、怖さを感じるものになっている。そんな中、作品にコメディー的な要素はないのだが、弟の友人(ヨッサワット・シッティウォン)が道化役となっていておもしろく作品のアクセントになっている。このキャラクターがなければ、本作は退屈な作品になってしまっていたかもしれない。そして、作品の最後をどのようにまとめ上げるのか心配したが、無難に最後を締めくくっている。評価が分かれそうな作風だが、見ごたえのある作品となっている。 ライラーを演じた主演女優のサシトーン・パーニッチャノックは、日本で劇場公開された「ジャンダラ 背徳の情事(Jan Dara)」<2001年>、日本の映画祭で上映された「迫り来る嵐(Taloompuk)」<2002年>や日本でDVD化された「メテオ・クラッシュ(Meteor)」<2004年>などに出演している。また、シネマート六本木で行われた「マレーシア映画ウィーク」で上映された「盗人の第二の人生(Second Life of Thieves)」<2014年/マレーシア、オランダ、スイス>にも出演している。 女流監督のピムパカー・トーウィラは、本作が日本の映画祭で上映された「ワン・ナイト・ハズバンド(One Night Husband)」<2003年>に次ぐ長編作品で、これが長編としては第二作目となる。その他、「マラリア・アンド・モスキートズ(Malaria and Mosquitoes)」<2014年?>、「ハート・ステーション(Heart Station)」<2013年>、「ザ・トルゥース・ビー・トールド ザ・ケース・アゲインスト・スピンヤー・クラーンナンロン(The Truth Be Told The Cases Against Supinya Klangnarong)」<2007年>などの作品がある。彼女はプロデューサーとしても有名で、日本の映画祭で上映された「稲の歌(ソングズ・オブ・ライス/The Songs of Rice/Pleng Khong Kao)」<2014年>、「アグラリアン・ユートピア(Agrarian Utopia)」<2009年>などではプロデューサーを務めている。原題は、「大洋(大きな海)と墓」という意味。
※14日公開予定。ノンフィクション?作品。サハモンコン・フィルム配給。アナンダー・エバリンハムは、日本で公開された「心霊写真(Shutter)」<2004年>、日本の映画祭で上映された「コンクリートの雲
(コンクリート・クラウズ/Concrete Clouds)」<2014年>、「ウモーン・パー・ムアン - 羅生門(アウトレイジ/The
Outrage)」<2011年>、「ランカスカ海戦 パイレーツ・ウォー(Queens of Langkasuka)」<2008年>や日本でDVD化された「レッド・イーグル(Red
Eagle)」<2010年>、「メモリー(Memory)」<2008年>、「ミー・マイセルフ 私の彼の秘密(Me...Myself)」<2007年>などに主演し、「元カノ
Death (フェーン・マイ/Fan Mai/My Ex 2 Haunted Lover)」にも少し出演している。
クリサダー・スコソーンは、日本で公開された「レベル・サーティーン(13 Beloved)」<2006年>や日本の映画祭で上映された「マリー・イズ・ハッピー(Mary
Is Happy, Mary Is Happy)」<2013年>などに出演している。
コーンキアト・コームシリ監督には、日本でDVD化された「裁断分裂キラー スライス(スライス/Slice)」<2009年>、「最強のムエタイ・ファイター
(ムアイタイ・チャイヤー/Muay Thai Chaiya)」<2007年>や「パラサイト(Parasite)」<2012年>、「ギャングスター(Gangster)」<2012年>、「ワーイ・ナム・カーム・タレー・ダーオ(Wai
Nam Karm Talay Dao)」<2012年>、「ルット・シー・ルット(Lud See Lud)」<2011年>、「アート・オブ・ザ・デビル
2(Art of the Devil 2)」<2005年>などの作品がある。
[ Wandering ]
ワンダーリング ธุดงควัตร
ビハインド・シーン
[ 監 督 ]
ブンソン・ナークプー<Boonsong Nakphoo/บุญส่ง นาคภู่>
[ 出演者 ]
・・・
[ 備 考 ]
※7日公開予定。House RCA(バンコク)などで上映予定。仏教に関する作品。ブンソン・ナークプー監督には、「ビレッジ・オブ・ホープ(Village
of Hope)」<2014年>、「ローン(Lhorn/Soul)」<2003年/共同監督>などの作品がある。