【 トークショーの舞台裏で 】 |
トークショーをご覧になる方に若い方が多いようなら話題に取り上げようかとも思ったのですが、そうではないみたいでしたので会場では触れなかったことがあります(黒澤ファンからおしかりを受けるといけないので?)。個人的にお聞きしてみたかったことを、舞台裏でこっそり質問してみました。それを特別にご紹介しましょう。 |

テーワクン監督 |
※テーワクン監督は、この「ウモーン・パー・ムアン - 羅生門」の前に「イターニティー(Eternity)」<2010年>という作品を撮っています。タイでは、有名な女優がスクリーンの中でヌードを披露するということはめったにありません。しかしこの作品では、「ウモーン・パー・ムアン - 羅生門」でも貴族の妻の役を演じていた人気女優のチューマン・ブンヤサック(ライラー・ブンヤサック/プローイ)がヌードを披露しているのです。
--『イターニティー』の出演者はどなたが決められたのですか?
[監督] プロデューサーとも相談しましたが、基本的には自分で決めました。
--チューマン・ブンヤサックさんがヌードを披露していますよね。脱ぐことを監督自身が説得されたのですか?
[監督] そうです。どんな役であるかということを丁寧に説明しました。
--それにしてもよく説得できましたね。
[監督] 彼女は役柄を理解してくれました。それに、彼女は「student」ですし。
--「student」?
[監督] 私の俳優学校の生徒なのです。
※「ウモーン・パー・ムアン - 羅生門」で僧侶役を演じているマーリオー・マオラーは、とても人気のあるアイドル的存在の男優です。ですが、演技が下手だということは多くの人が言っています。特に、セリフが台本の棒読みだという意見は多いです。個人的にもそう思いますが、彼は寡黙な役をやると結構いい味を出してくれます。敢えて、なぜ彼を使ったか聞いてみました。
--なぜ僧侶役にマーリオー・マオラー起用したのですか?
[監督] 彼はいい役者です。若いですし(僧侶役は若い人を起用したかった)潜在能力があります。彼も「student」です。今回は彼も連れてこようかと思ったのですが、仕事の都合で来ることができませんでした。
※テーワクン監督の「チャンダラー パトムボット<ジャンダラ>(Jan Dara)」<2012年>という作品が今年タイで公開されています。パート2が来年(2013年)公開予定です。日本のAV女優である西野翔さんが出演している作品です。
この作品は日本でも公開、DVD化されている「ジャンダラ 背徳の情事(Jan Dara)」<2001年>のリメイクで、2001年版では、主演女優がヌードを披露して話題になった作品です。
--『チャンダラー パトムボット (ジャンダラ)』のキャスティングも監督がされたのですか?
[監督] そうです。
--主演に、人気歌手のヤーヤーインさんを起用していますよね。旧「ジャンダラ 背徳の情事」を観て、今回も主演のヤーヤーインさんが脱いでくれるものと思って期待したら脱いでいなかったのでがっかりしたのですが。
[監督] 彼女、脱いでいますよ。
--脱いでいるといっても背中しか見せていませんよね。
[監督] パート2を観てください。現在編集作業中で、少々難航していますけど。
--日本の西野翔さんを起用することを決めたのも監督ですか?
[監督] そうです。彼女はとてもいい女優です。「AV Star」(監督の言そのまま)ではなく「Actress(女優)」です。タイ語を話す努力をしていたし、とにかく演技ができる。タイの女優より素晴らしいです(※この後も「すばらしい」を連発して、彼女のことをほめちぎっていました)。
--この作品の日本でのDVD発売予定はないのでしょうか?
[監督] 某俳優さんと条件が合意できていませんので、現在は日本に対し営業できない状態なのです。 |
監督は、仏教を深く信じられているようです。その割には性を扱う作品が多いような気もしますが。最初、監督は話すのがあまり得意ではないということを自分でおっしゃっていると伝わったきたので少し心配しましたが、そんなことはなくたくさんの話をしていただきました。そして、映画への情熱がひしひしと伝わってきました。また、見かけによらず?気さくな方で、楽しい時を過ごさせていただきました。ありがとうございました。今後のご活躍をお祈りしております。 |